「20世紀雑誌メディアとオカルティズム」その3 60~70年代の通俗オカルトと雑誌メディア

60~70年代の通俗オカルトと雑誌メディア 武田崇元氏 ※初アップ時に不正確な記述がございましたので訂正させていただきました。 満を持して、武田崇元氏(八幡書店)のご登壇です。 吉永進一先生によるご紹介では、「日本オカルト裏番長」。 お二方の交流は40年に及ぶとのことで、吉永先生は武田氏の著書『日本のピラミッド』(竹内裕名義)で武田氏を認識されたとのこと。 「箸にも棒にも…

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「20世紀雑誌メディアとオカルティズム」その2 「魔女っ子」たちの社会学―雑誌『マイバースデイ』の分析から

II.「魔女っ子」たちの社会学―雑誌『マイバースデイ』の分析から 橋迫瑞穂 講師 続きまして橋迫先生によるご講演。 雑誌『マイバースデイ』の分析から見える、少女たちと「占い/おまじない」の関わり、雑誌が打ち出す姿勢、それらの変遷といったたいへんに興味深い内容でした。 今年中に本が出る(かも)とのお話だったので、こちらにも期待大です。 以下、拙いながらまとめです。 一.…

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JNASE第2回ワークショップ「20世紀雑誌メディアとオカルティズム」参加レポート その1

2018年2月23日 千葉大学西千葉キャンパス 国際教育センターにて。 すごい研究会に参加して参りました。 講演される方も、また聴講されている側の方も何だかすごい方ばかり。 少し寒い日ではありましたが、会場は静かだけれども異様なと言っても良い熱気に満たされておりました。 以下、例によりまして拙いレポートです。 昨年末にこのワークショップ開催の情報を知り、早速メールで申し込みをす…

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公開ワークショップ「幽霊の歴史文化学」 潜入記 その8 デジタル時代の幽霊表象

デジタル時代の幽霊表象―監視カメラが自動的/機械的に捕捉した幽霊動画を題材に 松本健太郎准教授 死と幽霊は理解し難いもの。 メディアの中の死の表彰。ビデオゲームの中の主人公(=プレイヤーの代理)の死は何を意味するのか。 ここでFPS(一人称視点シューティング)ゲームの映像を流すのだが、あったはずのケーブルが無い(トラブルその2)。 このFPSでは主人公のダメージを、視界が血で染…

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公開ワークショップ「幽霊の歴史文化学」 潜入記 その7 空間と存在とゾンビ

空間と存在とゾンビ―幽霊との比較から 岡本健准教授 幽霊は肉体を失いながらも意思、感情などの精神的なものを保持している存在であり、 対するゾンビは動く肉体がありながらも、かつて持っていた精神的なもの一切を失っている存在、 という対比構造だった。 だった、ということはその構図が変化しているということで、それはおいおい語られていく。 世界中でゾンビ物が大流行、というのはなんと…

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公開ワークショップ「幽霊の歴史文化学」 潜入記 その6 ホラー映画の表象とメディアの物質性

ホラー映画の表象とメディアの物質性(マテリアリティ) ―貞子はなぜテレビから這い出してくるのか?― 遠藤英樹 教授 幽霊から社会を読み解くというテーマで、マルクスが足立先生の講演に続き再登場する。 マルクスは「幽霊」という語をよく使っているが、マルクスが資本主義社会の解明を行ったように、幽霊から社会を読み解くアプローチを試みる。 デジタル技術は社会が支えるものだが、デジ…

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公開ワークショップ「幽霊の歴史文化学」 潜入記 その5 討論

シンポジウムとして、討論、意見交換。 以下、雑なまとめとなります。 ○「幽霊」という語は古く。また多様である。 それぞれの講演者の、「幽霊」の意味について。 小山先生 古代、中世の文献に残る幽霊は怖くないものとしての表記であるが、近世から怖いものとなる。 また、現代では笑いにまでなる(「亡霊怪猫屋敷」の件)。 足立先生 抑圧された存在の表象として幽霊が描かれる(195…

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公開ワークショップ「幽霊の歴史文化学」 潜入記 その4 「亡霊怪猫屋敷」のモダニティ

「祟りきれない老婆と猫―中川信夫『亡霊怪猫屋敷』のモダニティ」 山口直孝教授。 白髪・長毛のかつらと白衣という姿でご登壇。 映画「亡霊怪猫屋敷」を題材にするため、首から上を同作品に登場する老婆(化け猫)、首から下を同作品に登場する医師「久住哲一郎」を模しているとのお話。 原作(橘外男著)との対比。 講演タイトルの「祟りきれない」とは、原作と異なり、映画では祟りの対象であるヒロイ…

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公開ワークショップ「幽霊の歴史文化学」 潜入記 その3 社会運動の『幽霊』画

シンポジウム1「変容する幽霊―彷徨いの系譜」の続きです。 足立 元 講師による発表「社会運動の『幽霊』画―《原爆の図》とルポルタージュ絵画から」。 「幽霊」とはその多様性ゆえにこれを「あいまいな存在」と仮定して捉えるところからスタートする。 1.19世紀に台頭した唯物論によって幽霊は駆逐されたのだろうか? ギュスターヴ・クールベに代表される写実主義(見たことがない物は描か…

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隅田川・打ち出でて見れば半世紀(-5)白井良明さんライブ!

白井良明さんの45周年アニヴァーサリイ・ライブに行って参りました! 場所は浅草公会堂。良明さんのホームタウンだ。 本当は先日発見された凌雲閣(浅草十二階)の遺構(土台)も見たかったのだけど寒かったので会場に直行することに。 でも、会場で販売していた「白井良明 人生年鑑」の冒頭には凌雲閣についての記述があるため、ちょっとしたシンクロニシティを感じる。 浅草公会堂は初めて入ったの…

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