公開ワークショップ「幽霊の歴史文化学」 潜入記 その5 討論

シンポジウムとして、討論、意見交換。 以下、雑なまとめとなります。 ○「幽霊」という語は古く。また多様である。 それぞれの講演者の、「幽霊」の意味について。 小山先生 古代、中世の文献に残る幽霊は怖くないものとしての表記であるが、近世から怖いものとなる。 また、現代では笑いにまでなる(「亡霊怪猫屋敷」の件)。 足立先生 抑圧された存在の表象として幽霊が描かれる(195…

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公開ワークショップ「幽霊の歴史文化学」 潜入記 その4 「亡霊怪猫屋敷」のモダニティ

「祟りきれない老婆と猫―中川信夫『亡霊怪猫屋敷』のモダニティ」 山口直孝教授。 白髪・長毛のかつらと白衣という姿でご登壇。 映画「亡霊怪猫屋敷」を題材にするため、首から上を同作品に登場する老婆(化け猫)、首から下を同作品に登場する医師「久住哲一郎」を模しているとのお話。 原作(橘外男著)との対比。 講演タイトルの「祟りきれない」とは、原作と異なり、映画では祟りの対象であるヒロイ…

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公開ワークショップ「幽霊の歴史文化学」 潜入記 その3 社会運動の『幽霊』画

シンポジウム1「変容する幽霊―彷徨いの系譜」の続きです。 足立 元 講師による発表「社会運動の『幽霊』画―《原爆の図》とルポルタージュ絵画から」。 「幽霊」とはその多様性ゆえにこれを「あいまいな存在」と仮定して捉えるところからスタートする。 1.19世紀に台頭した唯物論によって幽霊は駆逐されたのだろうか? ギュスターヴ・クールベに代表される写実主義(見たことがない物は描か…

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隅田川・打ち出でて見れば半世紀(-5)白井良明さんライブ!

白井良明さんの45周年アニヴァーサリイ・ライブに行って参りました! 場所は浅草公会堂。良明さんのホームタウンだ。 本当は先日発見された凌雲閣(浅草十二階)の遺構(土台)も見たかったのだけど寒かったので会場に直行することに。 でも、会場で販売していた「白井良明 人生年鑑」の冒頭には凌雲閣についての記述があるため、ちょっとしたシンクロニシティを感じる。 浅草公会堂は初めて入ったの…

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「幽霊の歴史文化学」潜入記 その2 「幽霊」という語

引き続きまして、シンポジウム1「変容する幽霊―彷徨いの系譜」についてまとめてみます。 まず、小山聡子教授による 「幽霊ではなかった幽霊―古代・中世における実像」。 従来の「幽霊」研究は近世中心であり、それ以前は(歴史資料に基づいた研究は)殆どない、という衝撃の発表。 てっきり古い時代のものほど研究調査され尽くしていると思い込んでいた。 ツィート(@scalaugh)でも書い…

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公開ワークショップ「幽霊の歴史文化学」in 二松学舎大学 潜入記

2月10日、twitterで知ったこの催しに行って参りました。 久し振りの学術的催しにわくわくしながら参加、そして期待をはるかに上回る成果でした。 以下、拙いながらレポートを。 少し早めに到着したのだが、会場は7~8割ほどの埋まり様。いつもの様に前のほうの列に陣取ることにする。 配布された資料に目を通していると、受付が大行列になっているとの情報と合わせて、開始時間を後ろ倒しに…

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明治時代のUFO

明治時代のUFOといえばまず西郷星であろう。 西南戦争末期(1877年)、西郷隆盛の死と時を同じくして観測された火星の大接近によって、天文知識が乏しかった当時の庶民は、 「新星の出現」から 「死せる西郷隆盛の魂の顕現」 に思い至った、というのが通説のようである。 実際には「西郷星」という神秘現象ブームにかこつけて、普段より明るく大きく見える火星を天体ショーとして楽しんだというの…

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赤い目の怪物

赤い目の怪物にはどんなものがいただろうか。 鏡を見ながらそんなことを考えた。 何故なら両目とも真っ赤にした生き物がそこに映っているからだ。 これまでずっと、運動(気功)の後は入浴するという習慣になっていた。 汗をかくということが最大の理由だが、馬歩(空気いすのような運動)をした後は膝が痛くなるということも理由の一つである。 だが、ここしばらく、風呂から上がると目が真っ赤になっている…

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MOONRIDERS FAMILY TRUST イベント YEAR END PARTYから考察する「第二者」

行ってまいりました、私的には今年最後のムーンライダーズイベント。 会場は渋谷 サラヴァ東京。 クリスマス間近の渋谷は喧騒にあふれておりますな。 場内は大盛況でした。 澤部さんの口笛に感動。そりゃあ拍手も湧きますわな。 何というか、なじみの店とそこに通い詰めているご常連との関係のような絶妙の緩さと、絶品の音楽という稀有な空間でありました。。 イベントの締めくくりの鈴木慶一さんの…

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マルシェ・ド・ノエルに行って来ました

神楽坂にあるフランス語学校、アンスティチュ・フランセ東京さんのマルシェ・ド・ノエルに行って来ました。 というわけで、その感想を。 唐突だが、フランス語で「UFO」にあたる語を調べてみたところ、「OVNI」という語があることがわかった。 「Objet Volant Non Identifie」の略称なのだが、この言葉で検索すると、パリで1979年から発行されている、無料日本語タブロイド紙…

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