UFO手帖9.0が文学フリマ東京にて刊行されました!
「もう一度、真夜中に円盤仮説のダンスを踊ってみる」
だから表紙でカッパちゃんズと穴ウサギはダンスをしているのです。
だから表紙でカッパちゃんズと穴ウサギはダンスをしているのです。
〇UFO生物説は鳴り止まない by ペンパル募集さん
「どこか別の場所から時折やってくる生き物だったかもしれません」(チャールズ・フォート)
CV石坂浩二で脳内に序文が流れます。
CV石坂浩二で脳内に序文が流れます。
『UFO vs 調査報道ジャーナリスト』に記載された「UFOの雨」の事件。お菓子の「チクタク」(昔、日本でもテレビCMがやっていた。Amazonでは「チックタック」と表記されている)に似た飛行物体が戦闘機とカートゥーンアニメのように追いかけっこをした、というもの。星間を渡る高度な文明の持ち主が操縦する乗り物とはとても思えぬ、むしろ遊びを仕掛ける犬のような挙動ではあります(チクタクあんまり頭良くなさそう説の記述が抱腹絶倒です)。よく見るとチクタクには「足」が生えていてより生物っぽい。
この他5つのチクタク事件をピックアップし、UFO生物説の肉付けがなされて行きます。
この他5つのチクタク事件をピックアップし、UFO生物説の肉付けがなされて行きます。
チクタク以外でも神秘主義者ゾーイ・ワシルコ・セレクッキによる空飛ぶ円盤生物説(空飛ぶ円盤は繁殖する!)や、ジェームズ・トレヴァー・コンスタブル(「クリッター」の発案者)のプラズマ生物説が紹介され、UFO生物説に厚みを増していきます。おっと、コンスタブルが撮影したクリッターの写真に写り込んでいるのはクラウド・バスターじゃありませんか!
界隈では異端視されがちなUFO生物説ですが、コナン・ドイル、チャールズ・フォート、ケネス・アーノルドなどビッグネームも関わってくる、もしかしたらメジャー説になってもおかしくないのでは、と思わせる記事です。
※◆💀緊急追記!! 💀◆※
2024年11月13日開催の米下院UFO公聴会でUAP生物説に関する言及が!?
2024年11月13日開催の米下院UFO公聴会でUAP生物説に関する言及が!?
・イラスト by 窪田まみさん
巨大なキノコの塊でくつろぐ穴ウサギ。カッパちゃんズはキノコを持っていますが、食用なのでしょうか。そして周囲には巨大なゼンマイ。もしやここはトッコダフェート。
・円盤ミニ仮説「米政府はなんとなく知っている!説」
チクタク事件で最も不可解な点、「米政府の塩対応」に関する考察。えぇ、国防の一大事と捉えられても良いほどの事件なのに、どうして「なんだまたか」みたいな対応なの?という疑問に対する推察。
チクタク事件で最も不可解な点、「米政府の塩対応」に関する考察。えぇ、国防の一大事と捉えられても良いほどの事件なのに、どうして「なんだまたか」みたいな対応なの?という疑問に対する推察。
〇精神投影説とその拡張 by 馬場秀和さん
UFO体験につきものの「不可解さ」、例えば
・異星人なのに地球の大気を呼吸している
・現地の言葉を話す
・星間を渡る高度な技術を持つ者とは思えない拙い行動をとる
これらは"目撃者が想像する"異星人の形を取っているために生じているのではないか。
・異星人なのに地球の大気を呼吸している
・現地の言葉を話す
・星間を渡る高度な技術を持つ者とは思えない拙い行動をとる
これらは"目撃者が想像する"異星人の形を取っているために生じているのではないか。
では全て目撃者の想像の産物だと言ってしまってよいのか?それでは大勢が一斉に目撃した事件や物証が残る事件の説明がつかない。さて、精神投影説の提唱者、ユングはここにどのような説明をもってあたるのか?!
物理的側面を引き受けてくれなかったユング、そこを埋めるものとして登場する量子力学(過去改変による矛盾回避?)、ニューエイジと呼ばれることを嫌うあまり精神投影説から離脱していくUFO研究家……予想外の展開にめまいを覚えながらも一気に読み進んでしまいました。
物理的側面を引き受けてくれなかったユング、そこを埋めるものとして登場する量子力学(過去改変による矛盾回避?)、ニューエイジと呼ばれることを嫌うあまり精神投影説から離脱していくUFO研究家……予想外の展開にめまいを覚えながらも一気に読み進んでしまいました。
余談ではありますが、量子力学と過去改変で検索していたら「タイムパラドックスで過去を“変える”」というページを見つけました。
こういうタイトルのページが野村総研のサイト内にあるってなんか良いよね、SERNぽくて(not CERN)。
〇地球は中二病の楽園 by 馬場秀和さん
どうして地球に来る異星人は皆奇矯な言動をとるのか?それは地球が「中二病の楽園」として知れ渡っているからだ!抱腹絶倒のうちにも我が身を振り返り別の意味で身をよじりたくなります……。
〇UFO現象の心の中で by ホセ・アントニオ・カラバカさん
なんと!スペインのUFO研究家カラバカさんからの寄稿です。今号の目玉記事の一つ。
第一種接近遭遇は整合性に満ちているのに、第三種接近遭遇ときたら矛盾の巣窟。ベルトやブーツを身に着け光線銃を携帯しているというあまりに「普通」すぎる外見の割には我々には全く理解できない行動をとる円盤搭乗者。しかも一度発生した事件は二度と起こらないのである(どんどんバリエーションが増えていく)。もはやUFO地球外仮説は力を失ったと言えるのではないか。だが、それでもUFO体験はし続けられているのである。
UFOや搭乗員の物語は真因から目を背けさせるノイズに過ぎず、他の、「副次的」とされた現象こそが真因につながるのではないかというアイデアは興味深いところです。
真因たる現象があり、それと接触した目撃者の意識(含無意識)との共同作業で歪んだ物語が発生するということか。そして「外部エージェント」という存在(物証作成担当)……。
真因たる現象があり、それと接触した目撃者の意識(含無意識)との共同作業で歪んだ物語が発生するということか。そして「外部エージェント」という存在(物証作成担当)……。
副次的現象としてよく記述されている「ブーンという音」とは何だろう。まるでこのハム音こそが真因であるかのよう。
「ブウウ―――――――ンンン――――――ンンンン」と書くとドグラ・マグラになってしまうのですが。
「ブウウ―――――――ンンン――――――ンンンン」と書くとドグラ・マグラになってしまうのですが。
・円盤ミニ仮説「フラットウッズモンスターは、スカンクを狩ったフクロウだった説」
合体技だったかぁー!
合体技だったかぁー!
・円盤ミニ仮説「地球・道の駅説」
みんな大好き、宇宙人にも大人気のストロベリー・アイスクリーム。彼らはその味のために何万光年も超えてやってくる……。
地球はプレインヨーグルト。(違)
みんな大好き、宇宙人にも大人気のストロベリー・アイスクリーム。彼らはその味のために何万光年も超えてやってくる……。
地球はプレインヨーグルト。(違)
〇秘密兵器説の盛衰 by ものぐさ太郎αさん
最先端の技術(またはその一歩先の技術)を使った謎の飛行物体の目撃ケースは多いらしい。
「超常現象は時代に敏感なのだ」
文中に出てくる「ビーフェルド・ブラウン効果」が大変に興味深い。イオン・クラフトの動作原理の様でありながら、イオン風ではなく別の効果である模様(そのため、真空状態でも効果を発揮する)。Wikipediaの記事では生きている(否定されてはいない)理論のように読めるが果たして。あと、この効果ではハム音(ブーンという音)がするらしいよ!
「超常現象は時代に敏感なのだ」
文中に出てくる「ビーフェルド・ブラウン効果」が大変に興味深い。イオン・クラフトの動作原理の様でありながら、イオン風ではなく別の効果である模様(そのため、真空状態でも効果を発揮する)。Wikipediaの記事では生きている(否定されてはいない)理論のように読めるが果たして。あと、この効果ではハム音(ブーンという音)がするらしいよ!
〇電磁波仮説 by 花田英次郎さん
UFO事件というくくりの中には、空を駆ける謎の光体の目撃から円盤の中にさらわれてしまうアブダクションまで全く質が異なっている事件が一緒くたに入っていて、一つの理屈ではとても説明がつけられそうにない。と思ったがこの電磁波仮説を使えばそれら全部をひっくるめて説明できそうなのだ……。
おお、興味深いです。「気」も電磁波の一種として調査されることもあり、界隈では重宝される電磁波。
おお、興味深いです。「気」も電磁波の一種として調査されることもあり、界隈では重宝される電磁波。
電磁波が生む強い光としては地震の際に生じる「地震発光現象」が挙げられる。単純に地震直前に空が光る現象かと思っていたがナショナル・ジオグラフィックスによると
「地面からくるぶしの高さまで上昇する青味がかった炎のような光や、空中を数十秒から時には数分ほど漂う光の玉などの目撃例が多い。雷によく似ているが上空からではなく、地面から伸びる一瞬の閃光(せんこう)が最大200メートルに達したという証言もある」
とバリエーションに富んでいて面白い。
「地面からくるぶしの高さまで上昇する青味がかった炎のような光や、空中を数十秒から時には数分ほど漂う光の玉などの目撃例が多い。雷によく似ているが上空からではなく、地面から伸びる一瞬の閃光(せんこう)が最大200メートルに達したという証言もある」
とバリエーションに富んでいて面白い。
では、アブダクションは?というと電磁波が脳に影響を与え、妄想を引き起こすことが原因である、と説明されている。そういえばTMS療法というのがあって精神疾患の治療のために脳に強電磁波を当てる、みたいな治療方法だったと記憶している。だがそれは幻覚とか妄想を治療するという方向性であって、電磁波で幻覚を見させることができるかについてはネット上では調べられなかった(「電磁波攻撃を受けて幻覚を見せられている」などといった症例の報告ばかりがヒットしてたどり着けない)。
強電磁波が怪現象を引き起こすというなら、リニアモーターカーにまつわる怪談とか期待できそうだと思ったのですが、「リニアモーターカーの磁界は低く抑えられているので安全です!」というサイトばかりでちょっと残念。
数々の反証による批判はあれど、それでも使い勝手の良い電磁波仮説は生き続けるだろうと私は思うのです。
強電磁波が怪現象を引き起こすというなら、リニアモーターカーにまつわる怪談とか期待できそうだと思ったのですが、「リニアモーターカーの磁界は低く抑えられているので安全です!」というサイトばかりでちょっと残念。
数々の反証による批判はあれど、それでも使い勝手の良い電磁波仮説は生き続けるだろうと私は思うのです。
〇「箱型UFO」にまつわる奇遇 by有江富夫さん
『UFO手帖8.0』に掲載の「箱かわいい」UFO。テトリスの"Jミノ"みたいな、と言えばわかる人にはわかる箱型UFO(目が可愛い)。
箱かわいいの事件は1966年3月、ニューハンプシャー州発生なのだが、同年10月にもオハイオ州で「今まで気づかなかった『亜鉛メッキの鉄の小屋のようなL字型の建物』」が畑の真ん中で目撃されるという事件が起こっている。この事件はキールによって記事になっているのだが、後にキールは、これはアポロ計画の「月着陸船」が目撃されていた(目撃者はそう説明しようとしていたのだ)と気づいたという(月着陸船の初飛行は1968年)。
そして話はソコロ事件で目撃された卵型UFOと月着陸船、月着陸研究機の関係へと共鳴していく……。
「ソーダ・ポップ効果」「ブリガドーン効果」など刺激的なワードも魅力的です。
箱かわいいの事件は1966年3月、ニューハンプシャー州発生なのだが、同年10月にもオハイオ州で「今まで気づかなかった『亜鉛メッキの鉄の小屋のようなL字型の建物』」が畑の真ん中で目撃されるという事件が起こっている。この事件はキールによって記事になっているのだが、後にキールは、これはアポロ計画の「月着陸船」が目撃されていた(目撃者はそう説明しようとしていたのだ)と気づいたという(月着陸船の初飛行は1968年)。
そして話はソコロ事件で目撃された卵型UFOと月着陸船、月着陸研究機の関係へと共鳴していく……。
「ソーダ・ポップ効果」「ブリガドーン効果」など刺激的なワードも魅力的です。