『UFO手帖 4.0』 オンライン販売開始です! 紹介その2

Spファイル友の会がお送りするUFOエッセイ誌『UFO手帖4.0』

●UFOによって失われたものたち byペンパル募集さん
UFOや宇宙人によって、人々はいろいろなものを失ってしまいます。これは、そんな人たちが失ってしまったものについてのお話です。
・家族・職業:美人宇宙人とコンタクトしてしまったために離婚されてしまうのはつらいように思うが、夫を宇宙人にNTRされてしまった(あるいは離婚の原因をそんな風に語られてしまった)奥さんの気持ちも慮りたいところ。
今号の表紙の事件である、「夫が夜な夜な美人宇宙人ズと密会して自分の殺害計画を立てている」ケースもずいぶんつらそうだけど。
「宇宙人と遭遇した」、と報道された人は、狙撃されたり、車や家が燃やされたり、24時間監視されているかのような脅迫を受けたりと不幸な目に会う人が多いなぁ…。

・命:マンテル大尉は有名ですね。あれ、エイモス・ミュラーは?(そんな人はいなかった)

●ちょっと気になる(P.41)
モレブカ・トライアングル!
それにしてもこのエイリアン像はグレイというより悪のウルトラマン…いや、ファイヤーマンか。

●極端に孤独な場所でのUFO体験 by秋月朗芳さん
エクストリーム接近遭遇。
カナダの孤島に一人暮らす女性が見舞われる怪奇事件である。光を放つ謎飛行体の目撃、発電所作業員と名乗る男たちによる訪問、そして本物の作業員の登場により偽者であることが明かされる…。
誰もいないはずの環境で家に訪問者が、というシチュエーションから「ノックの音が」を連想してしまう。
この話の最大の謎はそんな環境にいる彼女の存在そのものなのだ。

●時計円盤の幽霊 by秋月朗芳さん
ステラ・ランシング夫人が8mmフィルムに撮った飛行機の画像には、一コマだけ「時計の文字盤のよう」な光が写りこんでいた…。
何らかの写り込みとも考えにくいし、合成、捏造だとしても時計の文字盤か、マンガの効果線のような形の光を入れる意味合いが推察できない。見た目のインパクトの大きさの分、カテゴライズできないもやもやが募る。
また、夫人撮影の奇妙なフィルムをVHSにダビングしたら音声が入っていたというのはもうEVP(電子音声現象)と同じなのではあるまいか。

●宇宙人の性別 by雅さん
ヴォロネジ事件のイラスト(風刺画)にある「異星人(女)」の文字。おお、確かにどうしてこれが女だとわかったのか、たいへんに興味深い。『敵は海賊』の猫型異星人アプロは6つの性を持つ種族という設定もあるし、異星人の性別についても軽々に断じて良いものではないだろう。

●ちょっと気になる(P.53)
このイラストで見るとヴェルター・リッツィのロボットはジェイムスン教授というよりメカ沢君に見える。
コロコロに乗った宇宙人はセグウェイっぽい。
ベティ・アンドレアソン事件のイラストというと軍人っぽい宇宙人が隊列を組んでいるものが思い浮かぶが、それとは比較にならないくらい達者な絵である。というかプロなんじゃないのでしょうか。

●マゴニアの演出家たち by礒部剛喜さん
混迷を極める北朝鮮非核化問題。しかし、ジャック・ヴァレ的アプローチを介すれば、ここにUFO問題が浮かび上がってくるのだった。
1979年にパリで発生したフォンテーヌ事件(フォンテーヌ青年が2人の友人の眼前で車ごとアブダクションされた、という事件)の顛末から垣間見える政府機関によるUFO事件の演出、それは対ソビエト心理戦へとつながり、そして核抑止力としての心理戦の舞台となる北朝鮮…。
挑戦的なアプローチで世界情勢を考察する問題作!

●穴ウサギのイラスト by窪田まみさん
足に包帯を巻いた穴ウサギ。傍らのドラム缶には水が張られ、ウサギの耳らしきものが垂れ下がっている…。The不穏。そしてそこが良い。
●ちょっと気になる(P.63)

マンタは空を飛ぶ。実際は水面から跳ね上がり水面にその体をたたきつける動きだが、その意図するところは寄生虫落しから個体間のコミュニケーションまで諸説あるらしい。マンタは知能が高いという話もあるので、もしかすると人や車を追いかけたりもするかもしれない。

●UFOと音 by星野勝之さん/雅さん/ペンパル募集さん
・「迷宮のアンドローラ」といえば、私の世代には長岡秀星のイラストとこの歌がセットで脳裏をよぎるのだ。

・「宇宙恋愛スペース・ファンタジー」では思い出せなかったが、「ダーティペア」のエンディング、と言われれば一発で想起できる。
人が出てこない(手は映るけど)、ハンドルとダッシュボードとフロントグラスの景色のみ、という映像としても斬新なものだった。

・「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」弟が、というところが重要。映画に出たことがある弟だけ円盤への搭乗を許される。そしてきっともう帰っては来ない。

・「若い季節」岡田奈々とはまた、懐かしいというにも最早…。恋する相手はずいぶんエキセントリックな人ですね。

・「ALTERNATIVE3/第3の選択」おお、細野さんの「S・F・X」から。矢追さんがやった「第3の選択」の元番組(英国製)の音楽ってブライアン・イーノがやってたんだ。

・「幻の命」
UFOは現実と夢幻をあいまいにする装置。あいまいになった虚実の境は容易に乗り越えられてしまうのだ。

・「空飛ぶ子熊、巡礼ス」
「フローラルの専門店」ぽい石膏像…これは確かにヴェイパーウェイヴ。
何かを言っているようで何も言っていないように思わせる、有意音節の無意味な羅列。

・「Color Me America」
ビリー・マイヤー案件。と言ってもミシェル・デラフェイヴは自分が出演した番組の映像をビリー・マイヤーに加工され、宇宙人の映像を捏造されてしまった被害者である。彼女は何故に2017年にビリー・マイヤーと会ったのか。

――→続きます。(あと一回)