時代劇とUFO

UFO手帖(通信販売中!)を読んだり、感想を書いたりしている中で、UFOネタで何か自分に書ける題材はあるだろうか、とか夢想してみた。
資料が手元にあるわけではなし、造詣が深いわけでなし…。
他の人が選ばないようなテーマで外連(けれん)に走るくらいしか手がないか。

というわけで、UFOからは遠いところにありそうな題材、「時代劇」を選んでみた。

1.時代劇撮影中に現れたUFO

時代劇の撮影中にUFOが出現したという話を聞いたことがある。

調べてみると、TV番組の中で、春風亭小朝氏が京都でのUFO目撃談を語ったことがあるそうだ。
時代劇の撮影中の川原だったという。

  「いわゆる『アダムスキー型』ってあるじゃないですか、
   あれなんですよ。丸くて下に肉球がいっぱい付いているみたいな」

また、目撃時に周囲のスタッフに「UFOですけど」と訴えたら
「しょっちゅう出ますよ」
と、さも当たり前のことを聞かれたかのように返されたとのこと。

肉球とは斬新だが着陸時のショックアブソーバーだと考えれば的確な表現かもしれない。

何故撮影現場の上空にUFOが(頻繁に)現れるのかはまったくわからない。
撮影見学なのか。

時代劇の背景に写りこんだUFO、とかそう言う話題を探してみたが、
これは見つからなかった。
ただ、やはり撮影現場に頻繁にUFOが現れ、写り込みを防ぐために「UFO待ち」(この場合はUFOがどこか他所へ行ってくれるのを待つこと)が発生する現場がある、との噂はあった。
同じ場所なのかな。

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2.タイトル詐欺っぽい

実際にはUFOは出てこないけれど、トリックとしてそれっぽい物を出す、という話があった。
こういう馬鹿馬鹿しいネタをやるのはたいてい(初期でない)「必殺」である。
というわけで、
必殺仕事人IV「主水未知と遭遇する」。

当然ながら本物ではなく、トリックだった、というお話。
天の怪光はまだいいとして、宇宙服っぽい天狗とか(出てくるらしい)、どうなのか。

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3.UFOではないけど宇宙(プラス大災害)もの
暴れん坊将軍「江戸壊滅の危機! すい星激突の恐怖」

これは有名な話ですね。
UFOではないが、彗星の衝突を観測と計算から正確に予測し、墜落地点の住民を避難させるというお話。
ちょっと「君の名は」(アニメ)的な?

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4.きちんとUFOを扱った話

やはりこれしかないのか。
以前にも少しだけ書いたけど、1978年にNHKでやっていた「早筆右三郎」は一話完結の連作ドラマなのだが、その中に一つ、UFOが出てくる話があったのだ。
サブタイトル「秋の夜長UFO噺」。
脚本は吉田剛氏。公式サイトにも情報あり。
他にも「怪談・本所置いてけ堀」の回の担当という記述がある。これも見たい。
でも見られない。NHKがマスターテープを保存していないから。NHKめ。

他の方の脚本で「夢の超特急・えれんじゃー」というサブタイトルがある。
ホントに時代劇ですよねコレ?
調べてみると俊足の飛脚えれんじゃー(演じるは沖雅也氏)が江戸と上方の間を一日で駆け抜けるというお話らしい。
見たい。NHKめ。

肝心のUFO噺の内容は、というとネット上では見つけられなかった。
同名の「早筆右三郎」という本が上下巻で日本放送出版協会から出ているが、脚本集なのだろうか。
当然のごとく、絶版である。
amazonさんでは上巻のみ情報がある。8000円。NHKめ。

記憶にある限りの情報からストーリーを再構成してみる。
以下はかなりゆがんだ情報だと思いますので、ご参考程度にお願いします(参考にもならない)。
情報がないのが悪いんです。NHKめ。

ダメ男に食い物にされている系の薄幸な女性がUFOを見た、という話を聞きつけ、瓦版屋である主人公が取材に行く、というところから始まる。
女性はその後コンタクティー(を通り越してカルト)としてもてはやされるようになる(教義は、心のきれいな者をUFOがユートピアに連れて行ってくれる、的なもの)。
UFOから迎えに来る時間と場所の情報を聞いた女性(とその信者達)はそこに集まる。
しかしそこに、規制に来た役人達と、女性を連れ戻しにきたダメ男が乱入し、信者達と三つ巴の乱戦を繰り広げることに。
その修羅場の上にはUFOが(女性以外の者は気づいていない)。
乗りますか?という風情のUFOだが、信者ともみ合ったダメ男が女性の前転がりこんできて、男を助けようと女性は思わず持っていた棒を振り上げてしまう。
はっと見上げると、UFOは上昇を始めており、星空の中に消えていくのだった。

「私の心が汚れていることが(UFOに)わかってしまったんだと思います。」
と、事件後の取材に答える女性。それに対し主人公は
「いや、きっとあなたがここで暮らしていくことを選んだと判断したんでしょう。」
と返す…。

小学生の時に見ているので、今となっては細部はおろかメインの部分すらあやしい。
だが、思い出しつつ記述してみて、これはそうとう面白い話だったに違いないと確信した。

やっぱりこれはDVD化すべきですよ、NHKさん(視聴者からのビデオテープ集めとかはしているらしいけど)。