擬態―ミミック


ハロウィンという行事は何だか強制的に植え付けられつつあるように思われるのは、渋谷の喧騒に触れたからであろう。
スヌーピーで有名なピーナッツシリーズでしかハロウィンを知らなかった私は、長いこと
「カボチャ大王が現れるのをカボチャ畑で夜っぴて監視する」行事くらいにしか思っていなかった。
それがまさか道化恐怖症を誘発する恐ろしい行事に成り下がるとは思ってもみなかった。

盆踊りと同じように、仮装したハロウィンの参加者に混じって死者が帰ってきている、なんて話はあるのだろうか。
仮装にせよ顔がわからないようにする衣装(例:深い菅笠)にせよ、死者が擬態しやすくするためのお膳立てのように思われるのだが。

擬態といえば以前「擬態する空飛ぶ円盤」について書いたが、その際、最も効果的な擬態は何だろうかとも考えてみたのだった。

結論。偽造された空飛ぶ円盤に偽装する。
まず思いつくのは、天井部分から上に糸のような物がずっと上まで伸びているデザインである。
そのまま写真にしたら「これは、ひどい。」とか「もう少しひねれ。」とか批判されること請け合いである。
かと言って糸状部分を修正したら「ここに修正痕が。」とか看破されてそれはそれで致命傷となる。

SFファン交流会「SFとUFO」で展示されていた本の中に馬場のぼるさんのイラストが載っているものがあった。
トレードマークとも言うべき可愛らしい猫のイラストと一緒にアダムスキー型の円盤が描いてあった。
しかし、その天井の一番高いところ、写真では球または半球状の突起がある部分だが、馬場さんのイラストではここがリング状に描いてあるように見えたのだ。
これはまさか糸を付けるための…?