オーパーツ的少年少女

最近は仕事が忙しく、帰りは終電かそれに近いものばかりになる。こんなに遅いと見かけないのだが、もう少し早い時間(22時から23時台)の電車で見かけてギョッとする存在がいる。
明らかに小学生と思われる少年少女が単独(家族と一緒ではなく)で電車に乗っているケースである。昔(私がその年代であったころ)なら下手すると起きているだけで叱られる時間帯なのだが…。
このギョッとする感覚は、そこに存在するはずのないモノを見た、という感覚に近い。無論、塾などの理由があってその時間の電車に乗っている、紛うことなき実在の少年少女なのであることは明確なので、ギョっとした感覚はすぐに「現代の子供はたいへんなのだな」という感慨に変わっていくのだが。

しかし、状況によっては実在の青少年であるほうが怖い、というシチュエーションもあるのではないか、と思う。
随分昔、深夜の山道をツーリングしている時に、ふと思いついたことがある。
「こんな時間、こんな場所を一人で歩いている子どもがいたら嫌だな…。」
その場合、現実の存在であるほうが怖いのではないか。どんな事情を抱えてここにいるのだろう。そんな状況下にある子どもが実在するくらいなら、頼むから幽霊・妖怪の類であってくれと。

今でも深夜にとぼとぼ歩いている時に思うことがある。もし、見てしまったら、どうすれば良いのだろう。