行ってきましたよ。会社を休んで。デスマーチ?今の私にこのライブ以上に大事なものはないのです!
以下、曲名が出てきますが、本日(12月15日)の全曲目を網羅しておりませんし、演奏順と記述順もばらばらです。セットリストとしては記述しておりませんので、ご了承くださいます様お願いいたします。
幕が上がると7人の子どもたちが晩餐の席についている、という光景で始まったライブ。
子どもの一人がずっときょろきょろしていて、挙句、客席に知り合いを見つけた、という態で手をちょこちょこっと振る、というのが演出だとしたら天才的だと思う。客席からは暖かな笑いが。
そして、「マニアの受難」から演奏がスタートしたのだった。
「何の価値もない、もの、こと、好き」はこのブログの趣旨でもあるのだ。
そして「花咲く乙女よ穴を掘れ」
舞台の後方(晩餐席)の女性たちがシャベルを持って踊っているという、初めて見る演出。この曲の異国情緒と猥雑感が渾然とした感じ、たまらない。
今回は節目になりそうだと思ったので、なるべく歌えるように歌詞のおさらいをしていったのだが、
「スカーレットの誓い」「Kのトランク」「Cool Dynamo, Right on」はきっと演奏するだろうと思っておさらいしていったら3曲とも演ってくれて嬉しかったのである。特に「スカーレットの誓い」はおさらいしないと色の関連付けがあいまいになってしまい、自信のない歌いになってしまうのでおさらいは必須なのである。
「犬にインタビュー」「駅は今、朝の中」…私がムーンライダーズを知ったきっかけは、坂本龍一のサウンドストリートで聞いた『アニマルインデックス』(紹介のために鈴木慶一さんがが出演されていた)だったのだ。
なので、ライブでアニマルからの曲がかかると嬉しくなってしまう。何千回と聞いているので、おさらいは不要なのである。
「Don't Trust Over 30」「Frozen girl, A Boy In Love」…ドントラもフェイバリットアルバムなのだ。私の「落ちつく風景」は、冬の浜辺の光景だったりするので、「Don't Trust Over 30」はダウナー的な安定をもたらすアルバムだったりする。つらい時にはこの曲を聴いて、冬の海辺で砂浜に頭を突っ込んでいる自分を思い浮かべて乗り切ろうとしているほどだ。
「Frozen girl, A Boy In Love」 私の「人との出会い」観はここに集約される。「偶然に愛し合い」「偶然を抱きしめる」僕たちでなくてはならない。運命などであってたまるものか。偶然の出会いだからこそ、私が選択した意味があるのだ。「これは運命なんかじゃない」。
そして最後の曲。5年前の同じ場所では流れなかったあの曲が演奏されたのだった。…名曲「くれない埠頭」である。
この曲を聴くたびに考える。人生の最後に「残したものも、残ったものも、何もないはずだ」と思えるだろうかと。
こんな理想的な終焉を夢見て走ることができたら、それは幸せな人生と呼べるに違いない。
思えば今年はmoonriders family trustにより、怒涛のイベントラッシュを受け、一つも漏らすまいとずっと走り続けてきたような年だった。
この夏は終わった。だが、夏はまた来る。必ず。