それがいつの間にか、UFO=宇宙人の乗り物という図式になってしまっている。
子どもの頃に読んだ図鑑には大抵「UFOの正体は?」と題したコーナーがあって
1.宇宙人の乗り物
2.未来人の乗り物(タイムマシン)
3.異次元人による干渉
4.UFO自体が未知の生物
5.自然現象
6.某国の秘密兵器
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となっており、宇宙人の乗り物というのは選択肢の一つでしかなかったのだ。
いったいいつから宇宙人一択になったのやら。
未来人というのであれば、過去にUFOが目撃された記録のある時点に出現すればよいのだろうが、目的がよくわからない。
UFO目撃記録があるのに実際には何も出現しなかったことで発生するタイムパラドックスを防ぐためだろうか。些細なパラドックスな気がするが。
異次元人を4次元的な存在とすると、神出鬼没、瞬間移動というのもうなずけることではあるが、空を飛んでいなくてはならない、というところがピンと来ない。
異次元というより並行世界というのであればどうだろう。科学の進化した平行世界からの訪問者、問題はなさそうだ。
UFO=生物説というのもある。クリッターなどと呼ばれる不定形生物が空を飛んでいるという説だ。上空にしか生息できない生物なのだろうか。
211MM-392ジェイムスン教授シリーズにも出てきたな、内部にガスを含んだ生物なので飛行するには問題ないが、地上の生物を捕食できるのは気温の低い夜間のみ。
日が昇り、体内ガスが暖められると上空へと強制的に昇らされてしまうという生き物。クリッターの場合は微生物を食べているという説もあるが大量に捕食しなくてはならないのではないだろうか。
自然現象については数々語られており、どれも興味深い。ヨーロッパでは山が光るという伝説と共にUFO目撃談が語られている。鉱物に帯電している、ウラニウムが光る、など諸説あるが、どれも自然現象として説明付けようというものだ。
有名なO槻教授(メガテンifにも登場していたな)の説もこれだな。雷のエネルギーがガスに蓄えられて、というものだったかと。
プラズナー?そんなものは知らん、と言いたいところだが、これは次の項に入るものだろう。
秘密兵器、実際UFO目撃件数の何%かは公表されていない軍用の航空機ではないだろうか。軍事施設の周りでUFO目撃事例が多いことの理由にもなる。
一般に知れ渡る前のステルス機などはUFOだったに違いない。
興味深いのは、第2次世界大戦後、南米でUFOの目撃件数が跳ね上がったというものだ。ナチスの残党が拠点を移すたびに移転先でUFOが目撃されるというもの。
潜伏したいのか目立ちたいのかはよくわからないのが難点だが、未知の兵器がUFOの正体だったというケースの一つだろう。
ただ、後に広まった「円盤の下部に戦車の砲塔が付いているのはいただけなかった。
何というか、リトルグレイがモーニングスター持って襲いかかってくるような残念感を覚えるのだ…。