風邪と流感

家で臥せっております。インフルエンザA型罹患が発覚したためです。

インフルエンザにかかったのは、もう20年ぶりくらいではないだろうか。幸い高熱がでることもなく、節々の痛みやくしゃみ鼻水鼻づまりといった症状にとどまっている。
だが、頭痛とだるさと眠気は尋常でない強さで襲ってくる。これでは仕事にならない。
冒頭で臥せっているとは書いたものの、これは言葉のあやというか単純に「病気にかかっています」という事実を述べただけのもので、物理的に横たわっているわけではない。なぜなら、不幸にも遠隔地にあっても仕事ができる環境が装備されてしまっているからである。流感の時くらいゆっくりしたい。いや、させてくれ。

というわけで逃避行動の一環としてインフルエンザについて調べてみる。
有名なスペイン風邪は最初米国で流行したのがスペイン(王室)の罹患が大々的に報道されたことからこの名称になったとか。第1次世界大戦のさなかであったことから、報道にもいろいろ規制がかかったことが推測される。

5億人以上が感染したとされ、これは当時の世界人口の30%にあたるという話だが、サイトによっては50%が感染したという説を掲載しておりいずれにせよ猛烈な感染力を持っていたと思われる。

「流感」とは昨今聞かなくなった言葉だが、1890年の「ロシアかぜ」流行の際に使われるようになったらしい。それまではいわゆる「風邪」とインフルエンザウイルスによる「流感」は「かぜ」というくくりで呼ばれていたと思われる。もっとも1890年になっても「ロシアかぜ」という名称が使われているので厳密に区別して使われたわけではないのかも知れない。

風邪であれ流感であれ早期発見と治療が大事である。今回私は「微熱だけれども念のため病院に行っておこう」、くらいの気持ちだったのが、インフルエンザ判定テストを受け、陽性が出た瞬間にイナビルを吸入させられた。流感は随分久し振りだったので、タミフル以降の抗ウイルス薬を試すのは初めてである。粉を気道から肺に入れると聞き咳き込まないか不安だったが、幸い杞憂に終わった。ただ、タミフルのように「とりあえず他人に感染させない」という効果が謳われていないのが気になる。逆に「症状がさっさと治まってしまうので治ったと勘違いした人たちが出歩いてウイルスを撒き散らす」というデメリットが指摘されているほどだ。

現状の私としてはとりあえず、ウイルスが死滅するまでじっとしているしかないのだが、まず注意すべきは家族に伝染させないようにすることだろう。
そのため、鼻をかんだりした後の手を消毒するための次亜塩素酸系の薬品を常に手元に置いておくことにした。PHを調整して中性に近くした次亜塩素酸水である(生のままの次亜塩素酸水はPHが11と強アルカリなため危険である)。ウイルス殲滅にはアルコールよりも優秀らしい。

ただ塩素のにおいは猫様にたいへん嫌われるので、(においを落とすため)ご飯を作る際には念入りに手を洗うことが肝要なのだ。